2010年09月09日

8.自然素材でつくる木の家

8.自然素材でつくる木の家

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 ここで木の家と言っているのは、どちらかといえば大工棟梁たちに古くから受け継がれてきた普遍性の高い造り方を参照してできるものです。そして、その特長を生かしながら、今の生活や変化する生活をその架構の中で受け止めながら、そこに住まう家族と共に長寿命を全うできるものでありたいと考えています。 


 構造や仕上げで使う木や壁の漆喰、屋根の瓦、木の建具など多くの材料は、住まい手にも親しみやすい自然素材を使っていることに気づきます。必ずしも、いま流行のエコ住宅などと言うつもりはありませんが、結果として、現代で「エコ」として考えられる素材の使い方であったと考えています。時代は廻るということでしょうか。

 最後には、土に還元される素材である方が、人間にとっても環境にとっても違和感が少ないだろうとイメージできるのではないでしょうか。


 家づくりでは、さまざまな条件により使用する素材は変わりますが、木の家の基本仕様としては、自然素材を多用することを基本原則と考えています。

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 育てた木は本物の木の家に使ってほしい

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  素材を生かす技術を使って長寿命の木の家をつくる

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 工業製品と異なり、自然素材にはバラツキがあり、どちらかと言えば扱いにくい材料と考えてよいかもしれません。例えば、木は空気中の湿度の影響で常に動いています。壁や床に張った板が、乾燥する冬場には隙間が空いたり、逆に梅雨などの湿度の高い季節には膨らんで浮き上がったりすることなどもある場合があります。土塗り壁などもボード張りなどと比べれば、下地造りから仕上げの漆喰までに何工程も要すし、時間と手間がかかることになります。

 しかし、そのマイナス面と思われるところは、湿気を吸ったり吐いたりする性質があることによって生じていることです。その性質があるからこそ、完成後それらの素材で囲まれた室内は、夏の高温、高湿度のときでも調湿性があるため比較的快適な環境を保つ機能を発揮してくれるのです。日射を遮り、通風を確保するなど工夫することで、クーラーなしでの生活も可能にしてくれます。


 木は、施工するまでに十分乾燥させておくことが必要です。それは施工後の狂いを極力抑えるための下準備だからです。しかし、乾燥させ過ぎると刻みのときに固くなりすぎるなどして、扱いにくくなるとも聞きます。その按配が難しい。


 扱いにくい材料であるからこそ、施工する職人たちの経験がここで必要になってくるのです。その経験を生かしてこそ、木の家が快適な生活空間をつくるためのひとつの答えとなるのです。

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posted by 太郎丸 at 19:57| 木の家考 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする